さまざまなビジュアルコミュニケーション事業を展開する株式会社アマナにおいて、 “LIVING WITH PHOTOGRAPHY”をコンセプトに、 雑誌、 写真集、 展示など様々なアプローチでアートフォトとの接点を創出してきた『IMA』。
そのアートフォト専門ギャラリー「IMA gallery」にて、 小池健輔とトーマス・ソヴァン(Thomas Sauvin)による展覧会「No More No Less」が開催されます。
目次
アーティストについて
小池健輔
蚤の市などで手にいれたファウンド・フォトに自ら手を加えた作品など、 写真をメディアとして扱い、 古い写真に新たな文脈を与えるコンセプチュアルな作風で知られています。
この数年、 毎日のようにアップする作品が人気を博し、 31.9万人ものインスタグラムのフォロワー数を誇り、 グローバルファッションブランドのキャンペーンにも起用されるなど、 最も注目される日本人若手アーティストの1人です。
トーマス・ソヴァン
中華人民共和国が設立された1949年以降のファウンド・フォトをコレクションし、 作品化してきました。
普段は個々人で活動するアーティストでありながら、 「錬金術師」的なアプローチの共通性を持った二人がコラボレーションした本作「 No More No Less 」は、 中国の市井のひとのポートレイトをベースにソヴァンがコンセプトを、 小池が制作をしたものです。
2018年のパリフォトに合わせて、 イタリア、 フランス、 中国の3つの出版社から、 それぞれに異なる編集・造本で刊行され、 話題を呼びました。
今回は、 日本での展示のために新たにサイズの大きな新作1点を加えたシリーズ全27点が展示されます。
「 No More No Less 」というタイトルに込められた2人のアーティストの意図を汲みながら、 シンプルかつシニカルな笑いを誘うビジュアルの妙をお楽しみください。
「IMA gallery」
それは、 2015年のこと。 フランス人アーティスト、 トーマス・ソヴァンは、 1980年代初頭の上海大学の写真学科の名もない学生が制作したアルバムを中国の蚤の市で見つけました。
このアルバムは、 オリジナルのネガ、 銀塩プリント、 そして匿名の教授によるコメントで構成されていましたが、 そこには、 いわゆるごく普通のポートレイト撮影のルールを身につけるために、 熱心に勉強したであろうこの生徒の痕跡がうかがえました。
この1冊は、 ヴェネツィアを拠点とする日本人アーティスト、 小池健輔が磨き上げたカッティングの技術によって別の作品として生まれ変わります。
アルバムに貼られていたオリジナルネガから作られた新しい銀塩プリントを、 小池が豊かな想像力を働かせて、 解体し、 ごくありふれた市販のカッターと粘着テープを使って再構築しました。
徹底した手仕事による作業は、 決まったある1つのルールに基づいています。
「 No More No Less 」。
自由でありながら、 制約もあるこの文脈の中で、 小池とソヴァンの2人は、 元の写真の要素だけでイメージを再構成することの可能性を、 実に注意深く探求していくのです。
展覧会概要
小池健輔&トーマス・ソヴァン展覧会「No More No Less」
会 期 : 2020年2月13日(木) ~ 3月21日(土)
時 間 : 11:00~19:00 (日曜・祝日休)
会 場 : IMA gallery (住所:〒140-0002 品川区東品川2-2-43 T33ビル1F)
https://amana.jp/company/shops-galleries/imagallery.html
入場料 : 無料
問合せ : TEL/ 03-3740-0303、 E-Mail/ imagallery@imaconceptstore.jp
オープニングレセプション
2月13日(木)18:00~20:00
https://imaonline.jp/imaproject/ima-gallery/
作家プロフィール
小池 健輔
1980 年名古屋生まれ。 人間の想像力や知覚をテーマに、 ヴィンテージ写真を使ったコラージュ作品を制作している。
現在はイタリアを拠点に活動。 近年の主な展示に「To Wolf」(A plus A Gallery、 イタリア)や「Hi Jane」(IMA gallery、 東京)などがある。
その他、 2017年のGuangzhou Image Triennial(中国)ではトーマス・ソヴァンとのコラボレーションシリーズ「No More No Less」、 2018年のPostmasters Gallery(ニューヨーク)にての個展、 2019年にはイギリスの写真祭FORMATにての個展「Happy Ending」(QUAD、 ダービー)や浅間国際フォトフェスティバルなど様々な展示を行っている。
トーマス・ソヴァン(Thomas Sauvin)
パリ生まれ。
写真コレクター、 編集者。 北京に12年住んだ後、 2015年からパリ在住。
中国のファウンド・フォトを収集し、 近代の中国における集団記憶に焦点を当てた異文化プラットフォームとして、 アーカイブ機関「Beijing Silvermine」を主宰する。
2013年には連州で行われたLianzhou Photo FestivalでExhibition of the Year賞を受賞。
そのほか、 シカゴ現代美術館、 北京中央美術学院、 スイス・ヴヴェイで行われるImages Veveyなど様々な国際的展示に参加。
Tate(イギリス)やポンピドゥー・センター(フランス)など数多くのコレクションにも収蔵されている。
また、 自費出版とともに、 Archive of Modern Conflict (イギリス) やJiazazhi (中国)を含む多数の出版社と共にアートブックを刊行。
アートフォトの専門ギャラリー「IMA gallery」
https://imaonline.jp/imaproject/ima-gallery/
IMA galleryのコンセプトは “LIVING WITH PHOTOGRAPHY”。
アートフォトのある暮らしをもっと身近に楽しむためのスペースとして、 2014年に東京・六本木にオープン、 2017年に品川・天王洲に移転しました。
若手写真家のための活躍の場を創出する“IMAプロジェクト”の一つとしてスタートして以来、 所属作家を中心に、 国内外の若手日本人写真家による展覧会や、 アーティストやクリエイターを招いたトークショーを実施するなど、 アートフォトを多角的に楽しみながら学べる機会を提供しています。
“IMAプロジェクト”は写真雑誌『IMA』の刊行や、 WEBSITE『IMA ONLINE( https://imaonline.jp/ )』のメディア事業も展開し、 多方面から好評をいただいているアマナグループのアートフォトプロジェクトです。
また併設のカフェ「IMA Cafe」( http://ima-cafe.com/ )では、 厳選されたこだわりのコーヒーもお楽しみいただけます。
詳細は公式サイトにてご確認ください。