『SDGs』を学ぶ①:そもそも『SDGs』ってなんなの?/SDGs17の目標と私たちにできること

2020年12月21日

参考文献はこちら!

中級者向け『SDGs』参考図書

SDGsの基礎 単行本

横文字が沢山出てきて読み進めるのが大変でしたが、ある程度知識があれば楽に完読できます。

2018年初版発行なので少し古い情報かもしれませんが、知識は確実に増えます。

合わせて読みたい

https://nomad-rika.com/references/references-intermediate/1317/

『SDGs』とは?

ここ数年前から『SDGs』ってよく聞くようになったけど、関係ないし興味ないな〜

ちょっと待ったー!!『SDGs』は実は私たち一人ひとりの意識がないと成り立たないものなんだよ!

そうなの?企業向けの言葉じゃないの?

『SDGs』というのは、このままだと地球に住めなくなっちゃうよ。
ここの意識を変えてみんなで地球に住めるように変えていこうね、っていう指標なんだよ。

だから、決して企業だけの問題ではないのだよ

そうなんだ!全然知らなかった!

うん、少しずつ一緒に勉強していこ!

『SDGs』とは『持続可能な開発目標』

おそらくみなさんも目にしたことがあるのではないでしょうか。

ここに掲げられたゴールへの達成指標が『SDGs』なのです。

なので『SDGs』達成への取り組みという言い方をします。

ここに掲げられているのは、以下17のゴールです。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基礎をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

貧困をなくす、どんな境遇にあろうと飢餓死させない、地球環境に優しく、どんな性別や国籍だろうと平等に、などといった、当たり前の事ばかりが並んでいます。

だけど実際のところ、株式会社というものがインドに設立されて以来『豊かな消費社会』『大量生産』を追い求め破壊するだけ破壊し、進むだけ進んできたのが現実です。

そのしわ寄せがここ30年でじわじわ来ている、という実感は多少なりとも皆さんの中にもあるのではないでしょうか。

このままでは地球が2.5個必要になるため、今一度意識変えよ!というのが『SDGs』

地球資源は無限ではない、有限です。

日本は人口減少が進んでいますが、世界的に見ると真逆であり、2030年までに2000年と比較して40%増加すると言われています。

その人数が生存し続けるには、エコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)では地球が2.5個も必要だと言われています。

エコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)とは、どれほど人間が自然環境に依存しているかを、わかりやすく伝える指標であり、ツール(道具)です。

引用:エコロジカル・フットプリント・ジャパン

このままでは完全に地球が足りない、という事は安易に想像できます。

また1日2ドル以下で暮らし、さらにその中の12億人が1ドル未満で暮らしている現世界の貧困状況、子どもたちの労働問題、進む温暖化などと、解決しなければならない問題は山積みです。

その事実と向き合って今一度行動を見直さなければならない時期にとっくに差し掛かっていたのです。

今一度世界が一丸となって解決していきましょう!

そのためにはまずは分かりやすい指標を作り、各自各企業が影響力のある部分を見直して改善していきましょう!

と30年近く頭を抱えてきた環境問題に対する行動指標がここにきてようやくまとまった!!

それがこの17個のゴールなのです。

『SDGs』は決して企業の達成目標ではありません。

我々個人にも課せられている達成目標です。

『つかう責任』や『環境問題』、『差別』についてなどは個人でも意識を変えなければならない点です。

子どもたちにも快適に平和な日々を送ってもらいたい。

そう思う誰しもに課せられた2030年までに目指すべき目標、それが『SDGs』なのではないでしょうか。

2030アジェンダとは

『SDGs』と並びよく耳にするのが『2030アジェンダ』です。

『2030アジェンダ』は、2015年9月の国連サミットで採択された『持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)』を指します。

開発アジェンダの節目の年、2015年の9月25日-27日、ニューヨーク国連本部において、「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」(英語日本語(外務省仮訳))が採択されました。

引用:国際連合広報センター

つまり、『2030アジェンダ』は2015年ニューヨーク国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」の成果文書です。

その『2030アジェンダ』の後半に掲載されていたのが、『SDGs』の17のゴールと169のターゲットです。

『だれ一人取り残さない(No One Left Behind)』ための目標を分野別にまとめたものが『SDGs』であり『2030アジェンダ』の中核なのです。

なるほど!では2015年の国連会議で『SDGs』は生まれたって事なのね

そういうことになるね!でもその前から動きはあったんだよ

そうなんだ!難しくならなければ聞いてみたいかも!

任せといて!軽く説明するよ♪

『SDGs』の前身について

『SDGs』は先述の通り2030アジェンダの中で記されたものではありますが、それよりももっと前から『持続可能な開発』について話し合われていたのです。

実は長い歴史の『持続可能な開発』の話し合い

1987年にブルントラント委員会(環境と開発に関する世界委員会)が報告した『我ら共有の未来(Our Common Future)』という文書の中で提唱されて以降、長い歴史を経て来たものです。(引用:SDGsの基礎)

1960年代ごろから大量生産・大量消費・大量廃棄というライフスタイルと経済活動が拡大していく中、人類の未来に対する深刻な予想が相次いで発表されました。

資源は無限ではない、という話し合いが『環境と開発に関する世界委員会』であり、委員会が報告した『我ら共有の未来(Our Common Future)』において『持続可能な開発』という概念が提唱されました。

その一方で地球システムに関する科学的な研究において地球システムの限界についても明らかにされてきました。

1992年ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された『地球サミット』が、若干12歳の少女セヴァン・スズキによる伝説のスピーチから始まったことでも当時話題になりました。

そのスピーチの一部がこちらです。

At school, even in kindergarten, you teach us to behave in the world. You teach us:

not to fight with others,
to work things out,
to respect others,
to clean up our mess,
not to hurt other creatures
to share - not be greedy
Then why do you go out and do the things you tell us not to do?

Do not forget why you're attending these conferences, who you're doing this for - we are your own children.

引用:セヴァン・スズキ スピーチ全文

最後の一文『Do not forget why you're attending these conferences, who you're doing this for - we are your own children.』

なんのためにこの会議に出席しているのかを忘れないでください。という少女の問いかけにより始まった『地球サミット』は世界に衝撃を与えた事は言うまでもありません。

ミレニアム開発目標(MDGs)

『MDGs』は2000年に国連で採択された開発分野における国際社会の2015年までの共通目標です。

目標達成について一定の成果が上げられたとする一方で目標の数が不十分だったという課題が指摘されています。

リオ+20

2012年6月に開催された『リオ+20』では『我々が望む未来(The Future We Want)』が成果文書として認められています。

その中には持続可能な開発を達成するためには『MDGs』の課題を踏まえ、環境、経済、社会の三側面統合の概念を打ち出して『SDGs』を採択すること、さらにこれを『MDGs』の後継目標となるポスト2015年開発アジェンダに統合することが決定されました。(引用:SDGsの基礎)

その他にも数々の環境会議を重ね、世界の様々な意見を併せ統合的に作成されたのが『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』であり『SDGs』です。

1987年からとずいぶん長い間協議されていた内容だったのね。

2015年にやっと固まり、2016年に正式に公表されたことで世界的に一気に動き出したんだね。

だから急に『SDGs』って言葉を聞くようになったのね。

確かに地球温暖化やオゾン層破壊、水不足などの環境に配慮した発言は1990年代からよく耳にするようになったよね。

ここまで聞くともう、企業の問題ではないことがはっきりと理解できた!

分かってもらえて良かった!とても難しい内容だけど、一つ一つ見ていくと当たり前の意識だから、少しずつ一緒に学んで行こう!

そうだね!少しずつ理解を深めて行こう!

『SDGs』を学ぶ①:そもそも『SDGs』ってなんなの?/まとめ

『オゾン層の破壊』『温暖化による北極南極の氷減少』『海抜のない島が何十年後に沈む』などという話も1990年ごろから一般人でもよく耳にするようになりました。

珊瑚は白化現象にあい、異常気象が続き、大きな災害に見舞われたこの30年。

そして見えないウィルスが蔓延した2020年。

今では少しずつゴミに関する意識や環境に対する配慮が高まってきました。

ですがのんびりしている時間はもうない!というのが国連の考えのようです。

我々に出来ることは何か、そのためには何をしたらいいのか。

それを考えるきっかけになれば幸いです。

本記事のまとめ

『SDGs』とは持続可能な開発目標であり、17のゴールと169のターゲットから成っている指標のこと

『SDGs』とは世界中の人が2030年までに達成を目指す指標である

『SDGs』とは2015年に開催された国連サミットでの『2030アジェンダ』に記された行動目標である

『SDGs』に至るまで1987年から約30年も話し合いが重ねられている

子どもたちにも快適に平和な日々を送ってもらいたい。そう思う誰しもに課せられた2030年までに目指すべき目標、それが『SDGs』

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https://nomad-rika.com/references/
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